生理前に赤ら顔になりやすい?月経前症候群(PMS)との関係性とは

そもそも月経前症候群(PMS)とは?

月経前症候群(以下、「PMS」といいます)をご存知でしょうか?
 身体的・精神的な症状や、自律神経の乱れによる症状がみられる
 月経前に3~10日間くらい症状が続く
 月経の開始とともに症状が軽くなる、または治る
というもので、症状の重さや期間はそれぞれですが、女性の50~80%に発症すると報告されています。

月経前症候群(PMS)のメカニズムとは

排卵がある女性の場合、排卵から月経までの期間にエストロゲンとプロゲステロンというホルモンが多く分泌されます。
月経の直前になるとエストロゲンとプロゲステロンが急激に減少してしまいますので、それによってホルモンバランスが崩れてさまざまな症状が出てくるのがPMSです。
(正確には、エストロゲンとプロゲステロンが急激に減少することで月経が始まります。わかりやすくするためということであしからず・・・)

2種類のホルモンが減少することがPMSの原因ですが、なぜホルモンの減少によって体調の不良が引き起こされるのか、とくに精神的な症状や自律神経の乱れによる症状についてはメカニズムが明確ではありません。
 βエンドルフィンという「脳内麻薬」といわれる物質が減ってしまう。
 プロゲステロンが減ると、「幸せホルモン」といわれる神経伝達物質であるセロトニンも減ってしまう
 プロゲステロンが減ると、脳のリラックスにかかわるGABAというアミノ酸も減ってしまう
というような仮説があります。

しかしながら、さまざまなデータにもとづき、現代ではβエンドルフィンの仮説やプロゲステロンの重要性については否定的な流れになっています。

最近では、プロゲステロンにかかわらず、セロトニンがPMSの精神症的な症状や自律神経の乱れによる症状に関わっているのではないかといわれているようです。

月経前(PMS)症候群の症状とは

PMSではホルモンバランスの乱れにより、
(身体症状)
 腹痛
 胸の張りや痛み
 腰痛
(精神症状)
 イライラ
 怒りやすい
 眠い
(自律神経の乱れによる症状)
 のぼせ
 食欲不振
 めまい
などの症状が多くみられます。

どんな人が月経前症候群(PMS)になりやすい?

なぜホルモンが減少することでPMSがおこるのか、メカニズムは明確ではありません。
そのため、どんな人がPMSになりやすいのかをはっきりとお伝えするのは難しい状況です。

とはいえ、最近はセロトニンが非常に大切な役割を果たしていると考えられています。
セロトニンのはたらきを阻害することでPMSの症状が見られたことなどのデータから、セロトニンを十分に増やしてあげられないとPMSになりやすくなるのではないかと考えられます。

セロトニンはどうやって増やす?

セロトニンが重要な役割を果たしていることは説明しましたので、次はセロトニンを増やしてあげる方法について。
 昼間に日光を浴びる
 軽い運動をおこなう
 トリプトファンを多く含む食事をとる
などによって、セロトニンが増えることが期待できます。

トリプトファンとは必須アミノ酸の1つで、セロトニンの原料になります。
バナナ・乳製品・大豆製品などに多く含まれますので、積極的に摂取していきましょう。

月経前症候群(PMS)と赤ら顔(酒さ)の関係性は?

さて、PMSでは自律神経の乱れによる症状があらわれることは先に説明しましたとおりです。

自律神経とは内臓機能などをつかさどる神経で、
 目覚めている時に活発になる交感神経
 眠っている時に活発になる副交感神経
の2つの神経で構成され、昼間は交感神経が、夜間は副交感神経が活発に活動します。

しかしながら、PMSの場合は自律神経が乱れてしまっています。
交感神経が過剰に活発になってしまうことで毛細血管の機能が不調になり、顔が赤くなってしまうのです。
これがPMSと赤ら顔の関係性です。

月経前症候群(PMS)の赤ら顔と他の赤ら顔の違いは?

PMSの特徴として「月経の開始とともに症状が軽くなる、または治る」という点を冒頭でお話ししたことを覚えていますでしょうか。

つまり、PMSによる赤ら顔であれば、月経の前から症状が出始めて、月経の開始とともに症状が軽くなると考えられます。
月経にかかわらず1か月中顔の赤みが続くようであれば、PMS以外の原因があるかもしれません。
とくに酒さ(rosacea)であれば、PMSによる赤ら顔とは違い症状は長期的に続いていくことが多いので、見分けがしやすいかもしれませんね。

月経前(PMS)症候群による赤ら顔の改善方法

PMSによる赤ら顔の場合は、PMSを改善することが優先されます。
基本的には薬を使いませんが、PMSが重症な場合は薬を用います。

薬を使わない改善方法

まずは、PMSと向き合うために「PMS日記」を作成することがおすすめです。
 どんな症状があるのか
 何に困っているのか
などをその日の基礎体温とあわせて記載してみてください。

それだけでPMSが改善することもあるそうですが、それとあわせて、
 香辛料やアルコールを控えて、トリプトファンを多く含む食材を摂る
 日光にあたり、軽い運動をおこなう
 リラクゼーションなどでストレス管理をおこなう
といったことにより、気持ちのメンテナンスをおこなってみてください。

気持ちも自律神経も落ち着かせることで、PMSも赤ら顔も落ち着くかもしれませんよ。

薬を使う改善方法

PMSが重症であれば、以下のような薬でPMSを治療します。
 低用量ピルで月経をコントロールする
 SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)でセロトニンの効果を維持させる
 加味逍遥散や当帰芍薬散などの漢方薬を用いて体質をコントロールする

低用量ピルもSSRIも病院で診てもらって処方してもらう必要がありますが、漢方薬であれば薬局でも購入可能です。
薬を使うのはPMSが重症の時、と説明しましたが、漢方薬については早い段階から試してみてもよいと思いますよ。

まとめ

PMSのメカニズムは不明確ですが、身体的・精神的な症状や、自律神経の乱れによる症状があらわれます。
月経の前から赤ら顔がひどくなるのなら、PMSによるものかもしれません。

その時はPMSと向き合いながら、気持ちのメンテナンスをしてみてください。
赤ら顔も含めて、辛いPMSがよくなるかもしれませんよ。
参考情報:
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/プロフェッショナル/18-婦人科および産科/女性の生殖内分泌学/女性の生殖内分泌学

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